彼のち、引きこもり。ところによりにわか飴

世界に繋がる空

「それ、いったい何のアプリなの？」
「あめがやってるのと一緒だよ。写真を投稿するSNSアプリ。ただし交流の目的が違う」
「目的？」
首を傾げた私に、陽太はPCを見つめたまま片手で自分のスマホを差し出し、
「“NewYork”って打ってみて」
と言葉を投げた。
言われた通り、画面に映る陽太のユーザーページらしきページから、その文字を入れてみる。
「投稿してみて」
「写真はつけなくていいの？」
「いいから」
私は彼に言われた通り、投稿ボタンを押した。
「NewYorkなら2～3分ってところかな」
彼の言葉に私が首を傾げると、ユーザーページの受信BOXに赤く“3”という数字が浮かんだ。
「受信BOXが赤くなったら押してみて」
PCから目を離していないはずなのに、私の手元を見ているように彼は指示を出した。
陽太の指示に従って、受信BOXを開くとそこには海外の風景と思われる画像が3枚並んでいた。