347人が本棚に入れています
本棚に追加
図星だった。
図星だった……が、実際に言葉にされると結構痛いものがある。
いや、私が言えと催促したのだけど。
「気づいてたんだ」
苦笑いをした私に
「うん。これまで告白してきた子ってだいたい“振られるの覚悟できました”って感じだけど、あめだけは違ったから。“ようやく言いますよ!”って感じだった」
と、陽太は気まずそうに目を逸らして答えた。
「正直、何言ってんだ?って思った」
あの冷めた目も、それが原因か。
一度言いづらいことを言ってしまうと、遠慮がなくなるな。
私ははーとため息をついた。
「あの時の私を殴りたい」
「いや、でも、うん……。俺も期待させちゃった部分あったんだと思うし」
「その気遣いが一番刺さる」
うなだれる私を見て、陽太は
「それでも本当に友達の中では一番あめが好きだったよ」
と続けた。
最初のコメントを投稿しよう!