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「友達の中では……」
何とも複雑な言葉だ。
しかも過去形。
好きにもいろいろ種類があるんだ。
ライクとラブの違いなんて、皆はよく言うけれど、ようは初回限定版の特典が欲しいほど好きかどうかみたいな違いのような気もする。
この世には、お互いが恋愛感情を抱いた時にだけ与えられる権利や特典がいっぱいある。
隣に立つ権利も、カップルででかけるような場所に真っ先に誘われる権利も、好きな人の秘密を知る権利も、真っ先に与えられるのは彼女になった女の子だ。
彼が他の女の子に流されそうになったら、止めて良いのも彼女の権利。
時たま抱きしめてもらえる、苦しい時頼っても良い、彼の一番素敵な顔が見られるなんて特典もある。
そういう権利なんていらない、ただ一緒にいたら楽しい。
傍にいればよい。
それはきっと“ライク”。友達。
彼の傍にいる権利も、彼がくれる特典も私のものであってほしい。
それがきっと“ラブ”。
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