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「どこにいるの?」
その言葉に答えは返ってこなかった。
しびれを切らし荷物を抱えた私は、家の前の道を全速力で走った。
大学で時間ができたら会おうと言っていた麻帆には
「今日、大学休む」
と連絡をした。
時間差で
「さぼり?珍しい」
と返ってきた麻帆に
「ちょっと実家に行く用事ができて」
と答えると
「そっか!気を付けてね」
と笑顔のスタンプと共に返事がかえってきた。
そのメッセージを見た瞬間、少しだけ心が落ち着いた。
慌てるな、私。
スマホを閉じた私は、駅に着くなりタクシーに乗って陽太の家の傍を目的地として伝えた。
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