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撮影を終えるころ、辺りはオレンジの光に染まっていた。
「撮影以上です。お疲れ様でしたー」
「あめちゃん、タクシー呼ぼうか?」
「いえ。今日はこの後、近くで麻帆に会うんで大丈夫です」
「本当に仲良いね。じゃあお疲れ様。気を付けて」
「お疲れ様でしたー」
傍で仕事をしているスタッフたちに頭を下げ、私は急いで傍のカフェへ走った。
「麻帆、ごめーん」
タブレットをいじっていた麻帆は私の声に反応し
「おそーい」
と言うと、パタリとそれを閉じた。
「何やってたの?」
「レポート。提出しないと単位もらえないよ。ちゃんとやった?」
「あーそれね……行き詰ってる」
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