348人が本棚に入れています
本棚に追加
「麻帆、ごめんね。嫌な思いさせた?」
「ほら、恵はそうやってすぐ謝るから言いたくなかったのよ」
「ごめん」
「ほらー」
目の前のカフェラテに口をつけながら、麻帆は調子が狂ったという様子で、下を向いた。
「麻帆ちゃんは素直になればもっと可愛いのに」
「あんたに可愛いって思われても仕方ないわよ」
投げやりな様子でそう言った麻帆は
「恵、大変ね。こんな人と撮影なんて」
とため息交じりに言った。
まさか、麻帆の方からその話をしてくるとは思わなかった。
「いや、えっと……」
と言葉に詰まった私を見て風吹くんは
「全然だよねー!うまくやってるよ!昨日だって俺のアドリブにあめちゃんついてきてくれて。
監督もあめちゃんのことめっちゃ褒めてたし」
と笑顔で言った。
最初のコメントを投稿しよう!