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「そう……なの？」
少しだけ、戸惑ったように言った麻帆を見て私は慌てて
「私なんて全然！まだまだで……」
と否定をしたけれど、風吹くんはかぶせるように
「謙遜とかしなくて良いよ。才能あるもん。あめちゃん」
と再び声を弾ませた。
どうしよう……。
話を変えよう……。
「麻帆は？昨日、何してた？」
明るい声で聞いた私に、麻帆はじっとこちらを見つめた。
「なんか……恵、私に気使ってる？」
「えっ！？」
思わず上ずった声が出た。
「いや、そんなこと……」
「なんか聞いたの？坂巻さんから」
黙り込んだ私を見て、麻帆は大きくため息をついた。
「聞いたんだね。私が本当は女優志望だって」
「えっ？そうなの？」
きょとんとした顔で麻帆と私の顔を交互に見つめた風吹くんを無視するように麻帆は言葉を続けた。
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