348人が本棚に入れています
本棚に追加
「陽太って誰?あめちゃんの元カレ?」
空気を和らげようと、明るく言った風吹くんに麻帆は
「部外者は黙ってて」
と突き放すように言った。
「部外者じゃないよ?」
その言葉に私と麻帆は同時に風吹くんの顔を見た。
「だって俺、あめちゃんのこと好きなんだもん」
「……えっ?」
私たちの声がはもると、風吹くんはにっこりと笑顔を見せた。
「いやいや、話をややこしくしないで」
頭を抱えた麻帆に、風吹くんは
「えっ?なんで?シンプルな話じゃない?好きだから、他の男の名前は気になる」
とケロッと言った。
私と麻帆は目を見合わせ、言葉を発することができなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!