雲間から見える光

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「まぁ、私はなんか……人を好きになるってことが分からなくなっちゃったんだよね」 「そっか……。俺のせいだな」 「陽太のせいだね」 仕返しとばかりにそう言った私の目を陽太はじっと見つめた。 「なぁ、ふっと思ったんだけどさ」 「んっ?」 「俺たちっておかしいよな」 「何が?」 「普通さ、振った人と振られた人ってこういう話しないんじゃない?お互い話して得することないじゃん」 そう言われればそうだ。 現に私は陽太の言葉に少なからず傷ついていたりもする。 「まぁ、普通はしないよね」 「うん。っていうかさ、そもそも普通は、自分を傷つけた男のところに親友との喧嘩やら他の男との恋愛相談やらしに来ないよな」 痛いところを突いてくる。 口ごもった私に、陽太は 「俺たちの関係ってなんだろうな」 と尋ねるように言った。
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