雲間から見える光

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それは中学時代の私が一番聞きたかったことだ。 今はどちらかというと明確にはしたくない。 世の中には答えを出さない方が良いこともあるのだと、私はこの4年で学んだんだ。 ごまかすように首を傾げた私を見て、陽太は少し黙った後 「なんかさ、あの時とは違うんだよな」 とつぶやいた。 「えっ?」 「あの頃は、あめは気が合う友達で、女子だからどうとか考えたこともなかったけど。今は、どうみても女子、だもんな」 そう言って私の顔と服装を見た陽太に 「結構失礼なこと言ってるよ?」 と抗議をすると、悪い悪いと苦笑いを浮かべた陽太は 「でもなんか、女子なのに話しやすい」 と続けた。
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