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「お前がモデルなんて、全然信じらんえねぇ」
「私も。でも陽太が引きこもりって方が信じられなかったよ」
私の言葉に彼は少し押し黙った後、
「そんなにずかずかいうやつお前くらいだよ」
とため息をついた。
「そう?」
「うん。下で言われなかった?あの人に。“ドアを開けるな。けがをするかもしれないから”とか」
あの人と言うのが母親のことを指しているというのはすぐに理解できたが、私はあいまいな返事でそれをごまかした。
「……たいして仲良くもない同級生が“学校おいでよ”なんて、来ることも結構あったけどたいていの奴は、母親の言葉にビビッてちょっと“帰れ!”って怒鳴ると帰っていく」
「そうなんだ」
「お前くらいだよ。いつまでもドアの前にグダグダ居座る奴は」
言葉は少々きついのに、なぜだかその言葉は今までよりもあたたかく感じた。
「だって陽太は私を殴ったりしないから」
「根拠のない発言だな」
「根拠はないけど自信はあった」
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