第一話 左咲(さき)

13/23
前へ
/154ページ
次へ
華は冷蔵庫からワインを取りだし、二つのグラスに注ぐ。 「絵画には、ワインが似合うでしょ?  拓真さん、電車だし飲めるよね? 付き合って・・・下さるわよね?」 拓真は少し躊躇する顔を見せたが、ワイングラスを持ってニッコリ笑う。 「ですよね? いただきます。今日は本当に、良い日になりました、乾杯♪」 「乾杯♪ ・・・では恥ずかしい気持ちが収まらないけど・・・少し待っててね?」 華と拓真は乾杯をし、華は自作の水彩画を、クローゼットの奥から出しに行く。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加