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「……… 新川先生!」
と、ドアの外側からノックと声がする。
間を置かず押しドアがギーと鳴り、勢いよく開いた。
入ってきたのは美香だ。
(また、私の返事も待たずに、すぐ開いたー。いくら救急担当が長いといっても……)
「はい、なんですか?」
美香は近づき、カルテを見せてきた。
真理は咄嗟に、右足を組んでいたことに気が付き、さっと下ろした。またやってしまったかもしれないと、自分では思った。
足の指を折る音がドアの向こう側から聞こえ、ノックと声掛けだけでは返事が得られないと考えたのかも知れない。
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