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どれぐらいか足を進めて、振り返ってみる。ふたりの後ろ姿が通路の先にある。
梶さんのとなりを、跳ねるような足取りのハルが歩いている。
ふたりの関係性はわからない。親子ではないし、兄弟でもないだろう。血縁はなさそうに思う。つながりがまったく見えてこない。
ただ、彼らのあいだにあるものはわからなくても、敢えて聞こうとも思わない。
となりを歩いている少年の頭を、梶さんがぽんぽんと優しく叩いている。
きっと、ハルの頭に置かれた手には温もりもあり、思いやりもあるんだろう。
ハルのロングカーディガンのすそが歩みにわせて、金魚の尾のように揺れていた。
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