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そして本来なら梶さんが座るはずだった席を見た。無人の席におしぼりとコップだけが置かれている。 どちらともなく、手を合わせて目を閉じた。 俺たちが合掌していると、誰かが店員を呼ぶためのベルを「チーン」と鳴らした。 「え」 空席に黙とうしているのを見て、マスターが困惑していた。
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