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「あんたいつまでいられるの?」
夕食のあとソファに転がっていたら母ちゃんに言われた。そういえば全然決めていなかった。コウタロウはどうするんだろ。
「わかんないけど、3日くらい?」
「あ、そう」
あ、そうって。もっといれば?行きたいところある?とかさ、色々あるでしょう。普通。
「さとしは彼女いないの?」
俺はソファでビクっとした!悪い夢で落ちる時みたいに、ビクっと。
「はあ?」
「めずらしく帰ってくるなんて言うから、ちょっと期待してたのよ。でも、こーちゃんと一緒だったわね」
あの……あの……その……それってどういう意味ですか?コウタロウと帰ってきたって、そんな意味深デスカ?単純なガッカリ?それとも何か勘ぐってらっしゃいます?母上。
「一緒だとだめかよ。ずっと一緒だろ、小さい頃から」
「まあ、顔が見られてよかったよ。さて母さんも飲もうかな。あんたつきあいな」
結局母ちゃんと酒を飲み、飲み、飲まされ、飲んで……そのまま記憶がなくなった。俺って学習能力ゼロだわ。自分に……呆れた。
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