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頭の中で堂々巡りを繰り返してウンウン唸りながら窓辺にいた。顔がジリジリしだして、太陽が力を発揮しだしたからけっこうな時間考えていたみたい。
気持ちを切り替えるために冷たいものを飲もうかと腰を上げたら、隣の門扉が開いて真琴さんが外に出てきた。
うわ!俺は瞬時に引っ込もうとしたのに、真琴さんは最初から上を見て門を開けてたんだ。
「おはよ、さとちゃん。駅前のドトールでもいかない?」
ニッコリ笑いながら言われちゃった。嫌って言える?言えないよ、だって俺真琴さんが好きだから。
「お、おはようございます。おともします」
GパンをひっかけてTシャツをかぶる。急いで外にでたら早朝なのに綺麗な真琴さんがそこにいた。
「おはよう」
「昨日はごちそうさまでした、急に帰っちゃって…でもホントに美味しかったんです。真琴さんとも久しぶりに会えたし、嬉しかったのに、なんか、あんなことになっちゃって」
朝のせいか俺はシドロモドロ。帰省後ずっと続く気まずさがMAXです。
「さとちゃん早起きね、そんな気がしたんだ。とりあえず車に乗るわね」
真琴さんは角を曲がって大通りにでて車を止めた。僕は横に座りタクシーの窓から街をみる。意外と変わってないもんだな。
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