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<お約束の朝チュン>
眩しい……俺はベットの上で目が覚めた。眩しい光が差し込んでいるけれど、外の慌ただしさは感じられない。たぶんまだ早い時間だろう。
床を見たら松田と絢ちゃんが転がっていた。寝ているなんてものじゃない、転がってる。俺だけがベッドって申し訳ない。
「絢ちゃん、ベットに寝なよ」
肩を少し揺すると腫れぼったい目が開く。目の前に俺がいて解らないって顔を最初してたけど、徐々に頭が動いて物事がつながったらしい。
「おはよ」
眠そうに、でも頬笑みながら言ってくれた。可愛いいな(純粋な意味でデス!)
「まだ早いからベットに寝なよ。ごめんね俺ばっか占領しちゃってさ」
「大丈夫。サト、ベットに寝よう」
絢ちゃんはそう言って俺の手を引っ張った。
「え?なに?」
「もうちょっと寝ようよ」
「へ?」
「いいじゃないの~私達に何かあるとも思えないしさ、自分だけ寝るのは何だか悪い気もするし」
「いや、その、でも」
絢ちゃんは僕の手を離すと、床に転がっている松田を揺すった。
「マツ、床に寝てたら風邪ひくよ、ベッドにいこうよ」
「んあ?」
うわ~松田寝ぼけてる。たぶん3人皆だろうけど。絢ちゃんに引きずられるようにして松田がベットに転がった。
「んあ?サトシ、なに突っ立つてんの?寝ようぜ」
言われるまま川の字になって横になった。
「さすがに狭いな、ジュンが何で真ん中なんだよ」
そうですよ、松田の言うとおりですよ。
「両手に花?花じゃないけど、こういうの一回やってみたかったんだ。サトじゃないとできないじゃない」
バカバカしい願望だけど、なんだか可愛くて、クスクス笑いながら俺達はまた寝入った。でかい成りをした子供が3人、そんな朝。
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