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「交換?なにを?」
「あなたとわたしを入れ替えるのよ。わたし、あなたのこと沢山聞いたから、ちゃんと貴方になりきれるとおもう。
私はここに座っているだけだから、簡単でしょ?」
こいしは川を見つめながらそう言った。
(交換・・・私がこいしになれる?)
容姿に自信のない私にとって一時的でも美しい姿になれるのは魅力だった。
「ええっと、ちょっとだけなら、交換してみてもいいかも」
そういうと、こいしはパッと顔を輝かせて私の手をにぎった。
「じゃあ目を閉じて、いち、にい、さん」
心の準備もなく、こいしは数をかぞえはじめた。
私は慌てて目をとじる。
(つぎに目を開ければ、私はこいしになれるんだ)
私は期待に胸を膨らませて目をとじてその時をまった
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