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「我々は勝たねばならん!
この伝統の海を奴らなどに侵されてはならぬ!」
「提督、脱出を…」
「ええい、ならぬ!
沈むなら共に逝くまで!」
「呪ゴゴゴゴーン(・ω・´)」
ジュゴンは更に呪言の音響を上げます。
「あっ!」
伊号ちゃんのカニ型スコープが破裂、死体兵器は血を流します。
「くそう、ワシの脚がまともであったなら…」
「いえ仮に緒形提督が健在でもこの戦況打破は難しいかと」
「頼む尼よ。
戦の神はワシらには微笑まぬ。
ワシはこの船と共に散るならば本望だ。
しかし、この子達だけは助けてやってくれ…」
操縦管を握る緒形操縦朗の最期の頼みを、
私はしかと聞き留めました。
「あいわかった。
時に緒形殿、
そなたは人魚伝説をご存じか?」
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