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オレンジ色のガーベラ
今日はそんなキミが天国に旅立った日。
あの後、何年か経って、ぼくたちはお付き合いをはじめて、やがて結婚した。
ぼくはキミの笑顔を沢山見ることができた。
そんな笑顔が消えてしまうのは寂しくてたまらないが、キミはガーベラの花言葉のように生きていたよな。
キミはぼくにとって、太陽だった。
これからも太陽であり続けるだろう。
確かに笑顔は見ることができても
遺影を飾るのは、少し寂しすぎる。
代わりにボクは、オレンジ色のガーベラを、生けることにした。
ぼくは書斎のドアをあける。
あの図鑑の隣に供えられたガーベラが、
窓から入る夕日に照らされて、
恥ずかしそうに笑った。
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