41人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「あっ……ああっっ……!!」
フローリングの上、男二人で睦み合っている。
俺に組み敷かれてだらしなく口と股を開いているのは、二週間前に出会ったばかりの男。
ベッドにさえ行かないで固い床で乱暴に抱いているというのに、この男は何も言わないどころか涙を流して悦んでるんだ。
「……ああっああっ……!! すきっ……好きだよ、紫音っ……!!」
俺はそれに答えない。その代わりに腰の動きを深く早めるだけ。
「……もう……だめ……んんんっっ!!」
身体がビクビクと震えて、俺の首にしがみついてきた。それと同時に締めつけがきつくなり、俺もすぐに果てる。
「……し……おん……」
涙を溢しながら俺の名前を呼んで、唇を押し当ててくる。
俺はそれに応えない。果てた後にキスをするのはあんまり好きじゃない。
疲れた、早く寝たい。
最初のコメントを投稿しよう!