蒼色の絵描き

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蒼色の絵描き

 ボク、学校に行きたい。  絵を描く学校に行きたい。 碧色の鳥がさえずる。 ――なるほど。君は、蒼い色を使った絵が得意なのだね。私は君の絵が好きだ。 長身で髪の長く耳が尖った男が答える。 ――歌も上手……。吾は、良いと思うぞ。 気怠げな青髪の犬耳の女が答える。 ――ならば、行かせてやろうか。 男は言う。 ――保護者が必要なら、吾が赴こう……。 犬耳の女は言う。  ほんと! ありがとう――。 鳥は喜び、人になる。  ボクと沢山の愚民達が数奇に廻り遭うコトとなる……幼き日の追憶。  緑豊かな同盟国、インウィーケーディアに住む獣人の話。
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