キンコンカンコン

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 だから、友達ができない事ぐらいで悩んでちゃだめだ。  できなんいんでなく、たまたま私と縁がなかっただけ。無理して、仲良くなっても辛いだけだから、今は一人を選んでるじゃない。  ふう。ようやく意見が落ち着いた所で、そろそろお昼が終わるな。教室戻るの嫌だけど、戻らなくちゃ。さぼってもいいことないし。私の取り柄といえば、勉強だけだし。とにかく今はがんばるぞー!何とかなるさと私は気合いをいれるため、一人ガッツポーズをした。 「佐々木さん、やっぱおもしろいや」  急に、後ろから声が聞こえた気がした。何で誰もいないはずの図書室から声が聞こえるの?もしかしておばけ?この文明が発達した現在に?それとも、私、幻聴が聞こえるくらい精神的におかしくなった?ぐるぐる私ののうないははてなで一杯になった。 「佐々木柚菜さんでしょ?」  やっぱり!幻聴ではないっ!今度ははっきりと私の背後から声が聞こえた。  高校生男子にしては、ずいぶん安定感がある声だな。でもこの声好きだな。癒される。     
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