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 我ながらナンパみたいだと思いつつ相手の反応を窺うと、きょとん、と丸くした目が可愛い。そこに追撃、俺の必殺スマイル。二次元ならバックに花が添えられるようなこの笑顔は俺の超必殺技だ。ね、と駄目押しの一声をかけると、彼は、わずかに目を伏せながらうなずいてくれた。  授業が終わったあと無事に嫁の連絡先をゲットできた俺は浮かれすぎていて、そのあとどうやって家に帰ったのかをよく覚えていない。  とにもかくにも。こうして俺と嫁、もとい、シュンとの日々が始まったのである。
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