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そうやって言えば、シュンが少し戸惑いながらも頷いてくれるのを俺は知っていた。我ながらずるい男だ。
「これなんていかがでしょう?」
駅前ショッピングビル内。某大量生産衣料品店にて。安売りのタグがついた商品の中から俺は薄紫色のポロシャツを取り出してシュンにご覧いただく。眼鏡ごしに大きな瞳がぱちぱちと瞬きした。もー! いちいちリアクションが可愛いなシュンは。
「うーん……派手じゃない? 色が」
「そっ、そんなことねえよ? 似合う似合う」
若干嫌な顔をしている気がしなくもないシュンに、あててみる。うん、いい。最高。だって紫は俺の嫁キャラ、小早川春ちゃんのイメージカラーなんだもの!
「……こっちにする」
「ああシュン! そんなシンプルなの選んじゃって!」
俺が嘆くのも意に介さず、シュンは黒に白のラインが入ったTシャツとパンツ(下着のほうだ)を数枚手にとってレジにいってしまった。俺も気に入ったTシャツ数枚とパーカーを手に後を追う。セール中ということもあって店内は混みあっていた。レジの前にもなかなかの列が形成されている。
「シュン、時間かかるから一緒に会計しよ」
「あっ」
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