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「今日は軍事演習中だが、お前とトウヤはどうせ参加して無いだろうと思ったよ。収容所に1番近いトウヤには連絡したが、連絡が取れないあたりまた地上で狩りを楽しんでる頃だろうしな。悪い予感が的中した訳だ。お前は怨霊病患者に対して相性が悪過ぎる、そこらに飛んだ血飛沫はどうやって後始末をつけるつもりだ」
「俺には関係なか。それに匙かて怨霊病患者と相性悪いやろうが、そんなでかい大剣振り回して。俺より血飛沫とばすっちゃろ」
それに。とナツは付け加えて言った
「匙、お前自分が何しに来たか分かっとーと?」
「どういう意味だ」
「お前かて、おん...」
言いかけたナツに匙が剣先を向ける。
「それ以上は言うな。ナツ、たとえお前だろうとその言葉を口にする事は許さねぇ。それと、仮にもコイツはお前の元部下だろう。泣く程辛いなら一思いに殺してやれ」
やかましいわ。と涙を拭いながらナツ隊長は2丁のベレッタを腰のホルダーにしまい、懐からリボルバー式のマグナムを取り出した。
ナツ隊長が仲間の弔いの為だけに使う銃。
武器開発にも携わっているナツ隊長が1から設計した自分専用のマグナムだ。
その銃弾はDC、BCの身体組織に作用し、身体の全てを灰にする事が出来る。銃弾1発作るのに何億もの費用がかかる為この目的以外にナツ隊長がこの銃を使う事は無い。
地上で戦死者が出た時、遺体を連れて帰るのは難しい。血の匂いに呼び寄せられて原生生物が大量に寄ってくる可能性があるからだ、生還できる者達まで危険にさらすことになる。
そんな時にナツ隊長はこの銃を撃つ。
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