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生態試験、実地試験は地上に出て狩猟に参加する為に必要な試験だ。3級、準2級、2級、準1、1級がある。
生態試験は筆記、実地試験は身体能力のポテンシャルを試される。
実地試験は3級と、生態試験の3級両方を保持する事で地下都市の警備を担当する事が出来る。原生生物が侵入した時に警報を鳴らすのが役目だ。
準2級から狩猟者(ハンター)として戦闘に参加でき、1級なら単独で、準1級なら10人程の小隊を編成、2級、準2級はそれ等に同行する形で地上の戦闘に参加出来る。
生態試験のみ受験した人間は戦闘には参加出来ない。
狩猟者の頭上にドローンを飛ばし、周囲の状況を連絡する補助者だ。
補助者の3級は準2級のバックアップを担当出来るくらいで実戦には参加出来ないだろう。
ジリリリリリリリリリリ
講義終了のベルが鳴った。
各々が荷物を纏(まと)めて講義室を後にする。
ひなたと淡雪も次の講義に向かうべく荷物を纏めている。
「ひなたと淡雪は次の講義か?」
「そう!匙は?次の講義無いの?」
「無い。家に帰って5日後の狩猟準備でもするさ」
「そうなの!次の講義終わったら匙の家行っていい?ジオちゃん見たい!」
「悪いなひなた、ジオラは今メンテナンス中だ。学院に預けてる」
またな、と二人に手を振り講義室を出ようとした時だった。
ウゥウウウウウ!!!
学院だけじゃない。地下都市全体に警報が鳴り響いた。
それは普段聞く事の無い、本来なら鳴ってはならない筈の警報だった。
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