親の愛情、無条件には与えらず

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「おばあちゃんが死んだ?」 「そう言ってるだろ」 「何言ってんの?」 「信じろって」 「だっておばあちゃん、さっきから皆の輪の中心で元気にラジオ体操してるよ?」 「だーかーら!あれ幽霊!」  優馬の右手人差し指がおばあちゃんを差した瞬間、そこにいたはずのおばあちゃんの姿がパッと消えた。  きっと今の出来事は錯覚でまだ私の瞳孔も寝惚けているのかと思い両目を擦るけれど、やはりおばあちゃんはそこにいない。 ──スッ  次の瞬間、傍らに突如感じた気配に背筋が伸びる。幽霊的な気配を感じたけれど、不思議なもので恐怖心というものは伴わない。 「絵麻ちゃん、おはよう」  声がした方に視線を送るとそこには先ほどまで輪の中心にいたはずのおばあちゃんが腰を曲げて立っていた。  どこをどう見ても、目の前にいる人物は間違いなく私のおばあちゃんである。相変わらず白い割烹着がよく似合っている。
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