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波のさざめきをBGMに俺はタオルを取り外す。
紺碧の水面。
白い砂浜に描かれた肉片と血飛沫。
やはり西瓜割は海によく似合う。
「ヒッ・・・気、きゅう・・・きうきうしゃ・・・」
その声の主に俺が顔を向ける。
すると皆が何かを叫びつつ、蜘蛛の子を散らすように走り去った。
なんだよ、折角教えてあげようと思ったのに。
ま、いいや。
そして俺は砂を抉る様に一歩、そしてまた一歩と歩み寄る。
それにつれ足元の色合いが濃くなり、足裏には濡れた感触や柔らかいぐにゃりとした破片が砂の粒と共に張り付く。
それに辿りつく頃に、俺の足元は砂で出来た歪な靴のようであった。
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