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たまに澪は、そんな彼らの中から、気に入った男に連絡先を教え、関係を持つことがあった。大体の男たちは、妻子持ちだし、ビジネスエリートだから経済的な余裕もある。そういう彼らと後腐れのない関係で、一時の快楽を楽しんでいた。 別に澪自身、経済的な余裕がないというわけではなかった。むしろ、同年代の女たちと比較すれば、随分と高給を取っている方だった。だから別に、男の財布目当てというわけではない。ただ、同年代の男たちは、随分と子供っぽく見えたのだった。それが我慢ならなくて、結局のところ、異性として相手する気をなくしてしまっていた。彼らは、必ずと言っていいほど、自分を大きく見せようとした。自分がいかに大人であるか、自分がいかに仕事ができるか、自分がいかに組織で重要な仕事を任されているか、そんな話ばかりする男たちにうんざりとしていた。     
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