また招かれざる客!?お前もキス魔か、コンチクショウ

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すると突然、友也はオレを見てこう口にする。 「ねぇ、キスマークどこ?」 「は?」 「どこ?」 なぜかはわからないが、友也はキスマークをつけられた場所を知りたいようだ。 オレはワイシャツの襟をめくると、ここだよ、と指さす。 それを確認すると、友也はそのキスマークに唇を近付けてきた。 オレは慌てて友也の胸を押し返す。 「ちょっ、なにして……」 「消毒」 友也はオレの腕を掴み、有無を言わせない態度でそう告げた。 だんだんと近づいてくる友也の顔を呆然と見つめる。 そのときだった。 「何、してるんだ?」 何者かの低くて怒気を含んだ男の声が聞こえた。 オレと友也は一斉に振り返った。 男は黒い服を身にまとい、塀にもたれ掛かるようにして立っている。 細く切れ長の目、黒く艶のある髪、彫りが深く整った顔立ち。 そして、黒に映える紅い瞳。 「お前、昨日の……!」 間違いない。 昨日会った妖のリュウだ。 昨日は暗くてよく見えなかったが、よく見ると人間離れした顔立ちのよさだ。 きっとこの顔で今まで何人もの人間を籠絡していたに違いない、たどとオレは関係ないことを考える。 ふと、オレは友也に目をやった。 友也は必要以上にリュウのことを睨んでいる。 敵意むき出しでまるで毛を逆立てた猫のようだ。     
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