また招かれざる客!?お前もキス魔か、コンチクショウ

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また招かれざる客!?お前もキス魔か、コンチクショウ

「ふわぁ?あ……」 オレは今日何度目かのあくびをした。 時刻は午後三時。 昨日色々とあったせいか寝不足で、授業中とはいえどオレはウトウトしていた。 夢だったらよかったのに……。 そうは思うものの、リュウがつけたキスマークははっきり残っていて、現実だということを実感させられる。 制服で隠れる位置でよかったとオレは心底思う。 そうじゃなければ色々と面倒なことになっていたところだ。 「どうしたの、梓は帰らないの?」 「ん…………?」 机に突っ伏していたオレに声をかけたのは、親友の平川友也(ひらかわゆうや)だった。 どうやらオレがウトウトしている間に授業は終わっていたらしい。 教室はざわざわと騒がしく、生徒達は帰り支度をしているところだった。 「あぁ、ごめん。すごく眠くて……」 「まさか、昨日何かあったんじゃないよね?」 さすがというか、友也は鋭い。 友也はオレの異変にすぐ気付く。 実際、オレは友也に隠し事ができた試しがない。 それにしても鋭すぎるにも程があると思う。 「なんでそう思うの?」 「いつもよりだるそうだ。それに、首元を気にしてる。妖にやられたの?」 「別に大したことないよ。ただ少しぶつけただけ……」 友也の黒い瞳がオレをじっと見つめる。 オレの背中に冷や汗が吹き出る。 我ながら下手な嘘だなとは思うけど、友也に迷惑はかけたくないしな。 それに守ってもらうんだから危険はない……はず。 「ふーん。どうやったらそんなところぶつけるの?随分器用だねぇ」 「えぇっと……」 「さぁ、何を隠してるのか言いなよ」 祐也のその一言で、オレは隠すのを諦めた。 やっぱり友也は侮れない。 「昨日のバイト帰りのことなんだけど……」 オレは思い出しながら昨日の出来事を友也に話した。
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