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任務達成?
神獣の、背中から繋がる毒蛇の尾。
そこに並ぶ『顔』は、ひとつ残らず両断され、命の光を奪われていた。
一瞬前までは。
〔むんぐむぐむぐ、ぼ~りぼり~~~〕
キメ子だった。
6つ並んだ『顔』の後ろに。
いま7つ目の、キメ子の『顔』が加わり、少女を嘲笑った。
〔キメ子リベ~ンジ! なのじゃ~~~。な~んで最も戦闘能力のある頭部を残しておいたのか、考えもせんかったのかなあ、この小娘は~? もっともそんなこと言ったところでぇ? 既にぃ? 五体バラバラ粉微塵んんん~なのじゃ~! ざぁ~まぁ~あぁあああ~~~!!!!〕
背後からの奇襲。エリカと俺が少女を止めてる間に、キメラの頭部――巨大な獅子の顎で、キメ子が少女をひと呑みにしたのだった。そして、噛み砕いている。そうしながら喋るから、口の端から血とか、血と同じ色の塊がぼとぼと溢れて、なんというかもう……
「終わり、ですね。後は――」
エリカが、感慨深げに呟く。
とにかく、後は聖剣を破壊しさせすれば、キメ子に依頼されたミッションは完了だ。
完了になる、はずだったのだが……キメ子が叫んだ。
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