夜が見ている

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座布団の上で片膝を立てている夏生の太腿が、はだけた単衣の裾から覗いていた。 大きな手が伸びてきて俺の頭を撫でる。何度も、何度も。さっきセンパイに触れられた痕跡を拭い去ろうとしているみたいに。 切なそうに眉根を寄せた顔は、困っている様にも見えた。 畳に手をついて四つん這いで近づき、裾を開いて下着の縁に指をかけると、夏生は微かに身体を引いた。でも俺の手を止めなかった。内側から押し上げられている下着をずらしたら、濡れそぼった欲が飛び出た。天井にむかってしなやかに反るそこを手で包み、身体を屈めて先端にキスをした。 ピクっと反応するのすら愛しい。口に含むと汗なのか溢れる蜜なのか、不思議な味がした。夏生の形を確かめるように舌で舐め上げると、小さく呻いて俺の後ろ髪を握り締めた。 フェラチオが何をする事かは知っていたけれど、誰かのものを口に入れるのは初めてだった。センパイとしている時ですら、するのは彼で俺じゃなかった。 だから勢いで頬張ったものの勝手が分からず、取り敢えず歯が当たらないように唇をすぼめて頭を動かした。這いつくばっている俺の背中に体重をかけないように、夏生は手を畳について上半身を重ねた。 よだれでべとべとになったそこが嵩を増すのに合わせ、俺の熱も昂ぶってくる。自分の下半身に手を伸ばし、下着をずらして扱き出すと、それに気づいた夏生が手を添えた。 性急に動く夏生の手の中で俺が果てると、夏生は腰を浮かして膝立ちになった。つられて顔を上げた俺の髪に指を絡めたまま腰を動かし始めた。荒い息の合間に何度か俺の名を呼び、口の中でぐっと膨れ上がった。
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