青色ガール

１

　女の子で青色が好きなのは珍しく、事実子供の頃はよく男の子に間違われた。
　小学生の頃は地元の少年サッカーチームに入り、男の子と一緒に駆け回った。
　中学に入ってからは陸上部に入った。なるべく空の下にいたかったからだ。雨の日は屋内で筋トレになるのがつまらないのでよくサボった。先輩から怒られるのが嫌で、いつのまにか行かなくなった。でも、青空の日に走れば清子より速い生徒はいなかった。
　高校に入ってからは、水泳部に入った。青空の下で青いプールの中で泳げるなんて、何て贅沢。でも、清子はカナヅチだった。いつまでも泳げない自分に愛想を尽かして、部活を辞めた。
　教科の中では数学が一番好きだった。だって数学が一番青っぽい。小中学生の頃は勉強すればするほどできたが、高校になってからついていけなくなった。清子は勉強にやる気をなくしてしまった。
　ちなみに高校の名前は青陵高校。偏差値的には厳しかったけど、猛勉強の末合格した。
　勉強や部活では落ちぶれてしまったけれど、友達には恵まれ、それなりに楽しい高校時代だった。