第4分岐 真実の代価…

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くっ! 「おれだって幸せだった! 今でも愛してる! 咲世子…咲世子…… おれは咲世子に生きて欲しかった… そ、そういう…つもりじゃ…… うわぁあぁぁ!!」 腕に顔を埋め泣き叫ぶ 11年間の咲世子への気持ちはウソじゃない。 本当に、本当に幸せだったし愛してた。 おれは… おれは…… 本当にこの『選択』は正しかったのか? でも後戻りは出来ない。 咲世子は死んでしまった。 そんなことを思っていると… 〈ドサッ〉 首を吊る咲世子が落ちてくる。 そして 「まだ私を愛してくれてありがとう でも遅いよ。ifのこと話しちゃったよ」 咲世子? まだ生きてる? いや、咲世子の足元から 光の粒子が空に向かって飛んでいく 「やっぱり自殺はできないか… 手首まで切ったけど、 出血性ショックで気を失っただけか… ごめんね?驚かせて 離婚や別れ話なった時のために書いてた手紙が 役にたった。 私は手紙の半分はもう覚えてないけど 恵理香のこと、新くんを見殺しにした事 ごめんなさい。 そして私を幸せにしてくれて ありがとう。最後に伝えれてよかった。 ifって誰にも知られちゃダメなの 私は新くんに教えちゃったから 存在そのものが消えてなくなります。 だからその悲しみも無くなると思うから あまり気に病まないで。 さようなら、大好きだよ!新」 おれにニッコリ笑いかけ、 咲世子は消えていった。 「ばか……やろ…! ifの存在…知ってるから消えねーよ! 咲世子の体…消えたのに…… 記憶消えてねぇよ…」 誰もいない部屋に虚しく響いた。
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