第5分岐 2人目

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「だから、おれは恵理香を救う 何を犠牲にしたって構わない…」 真っ直ぐ、ルディルを見る 「その覚悟あるなら… いいよ。行ってきなよ ただ、君は僕を失望させないでくれよ? 10のルールは絶対だ。 咲世子みたいなことはしないでね どんなに絶望したって不幸だって 死んでいい理由にはならないから…」 そう言ってルディルの紫色の瞳が輝き出す その光が次第に弱くなり 「忘れてたよ。君の持って行く物 聞いてなかったね」 と言っておれの言葉を待つ 「iPadをもっていく」 ルディルの手元におれのiPadが出てくる 「これでいいのかい? こんなもの持って行っても使えないよ? もっと違う物にしたら?」 iPadを指でクルクル回しルディルは言う。 「いや、それでいい。 中身の機能は使えるんだろ? あと充電器はどうすればいい? 2つ目にカウントされるのか?」 指差して言う。 「電波はないよ?まだ開発前の時代だから 電波を使わない物は使えるし 電波を使うものは使えない 充電はしなくても使えるようにしとくから 大サービスだからね?」 と言ってiPadを渡してきた 「そうか、ありがとう それだけわかればいい」 そして再び目が輝き、 「今度こそさよならだ さあ、新しい旅の始まりだ」 足元が抜け、下に落ちていく感覚。 目を閉じ、体が止まるのを待つ。 にしても、目を閉じた状態で落下するの こえーな… 落ちている感覚が終わり、目を開く……
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