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汗をかいた服を脱ぎ、制服を着る
体育館の入り口で待っていたが
恵理香が出てこない。
先に行ったのか?正門に向かうといない…
女の子だしな、そんな早く着替えれないか
と思い、少し待っていると恵理香が来た。
恵理香と下駄箱に行き、
下駄箱で恵理香の動きが止まる。
ん?なんだろう?
チラッと見ると恵理香の上靴がない。
手紙はすぐにポケットにしまっていて
わからなかったけど…
「あれ?上靴ねーの?ほれ、でっかいけど」
とおれの上靴を貸した。
「いいよ!新のがなくなる!」
「いいよ別に!職員のとこいってスリッパ履くし」
噂が広まるのが早いな…
これなのか?
『おれが恵理香と付き合いはじめて
恵理香が咲世子からイジメを受ける』
日記にはそう書いてあったけど…
まだ少し様子を見ても大丈夫か?
「じゃあ、あたしがスリッパ履くから
新は自分の上靴履けばいいやん」
強がってるな…
おれなんかに気を使い過ぎだ。
と思いながら上靴を受け取り、ゴミ箱に投げる。
気を使われすぎて、イラっとしたせいか
力が入る
「オレも上靴がないからスリッパ履こう」
ふぅ、スッキリ、これでよし。
2人でスリッパを履き、教室に向かう
教室の前で恵理香が立ち止まる
恵理香の机がなかった。
こりゃイジメられてるかもな
机を片手で持ち上げ
〈バリーン!!〉
〈ガッシャーン!〉
これは警告、窓から机を投げ捨てる。
教室を見渡すと咲世子が下を向き俯いている
なるほどな…
日記の内容はあながち間違いでもなさそうだな
まだ信用はできないけど…
クラス全体にニコッと笑い、床に座ると
恵理香もおれの隣に座った。
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