第3分岐 ifのための対価

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力の入らない足でなんとか 立ち上がり、恵理香の頬を撫でる。 おれはバカだな… なにが見守るのも一つの愛だ 守らなければ意味ないじゃないか… ごめん… 会ってるのに… 会いたい 声が聞きたい またバカなことして 笑い合いたい… オレの『選択』は間違っていたのかな? 正しければ 恵理香は死ななかったかもしれない 心をえぐられる思いもしてないかもしれない 実際問題、 どこで間違えたのか… 今となって、その答えを知るのは どんな答えを知るよりも難しい ただ… あの頃… 僕等は… 何かを求め、何かを手にし 愛し、愛され 信じ、信じられ 裏切り、裏切られ 精一杯、その時を過ごしてきた こんな未来になるなんて知らずに… こんな結末になるのなら はじめから出会わなければよかった とすら思える。 棺桶を霊柩車に乗せ、 クラクションを鳴らし会場を出て行った 〈ファーーーン〉 恵理香ありがとう… そして バイバイ…
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