第3分岐 ifのための対価

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「ねっ?お礼もしたいし 恋愛なんて利用するか、しないかでしょ? いいよ、それで。 あたしを利用すればいい」 ほぉー、言うねー 恋愛のれの字も知らない子どものくせして… でも妙に引っかかる言い方だな。 あ、おれがそうだからか… 咲世子を利用するだけして 身勝手に離婚して、 夏奈の言う通りかもしれないな そんなことを思っていると 夏奈に手を引かれ、家に連れて行かれる。 あーあ、来ちゃったな。 夏奈に座らせられ、 「未成年だからお酒は買えません。 お茶で我慢してね」 と言って、お茶を入れてくれる。 2人でテレビを見ながら ぼぉーとし さっき言った夏奈の言葉が気になる 「夏奈… さっき言ってた、利用するとかしないとか… おれは違うと思うぞ… 恋愛ってのは、その人のために なにかしてあげたい そばにいてあげたい 抱きしめてあげたい そういう風に相手を思う事が 恋愛だと思う。」 おれに恋とか愛を語る資格なんてない。 でもまだ高校生の夏奈にあんな風に言われると 少しムキになった。 「アハッ、綺麗事だね… あたしはね…」 夏奈が話しはじめる 夏奈の歪んだ恋愛観の根源 おれを好きになった本当の理由…
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