第3分岐 ifのための対価

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あたしの家の親は離婚していた。 母親に連れ出されたあたしは 母と2人暮らしだった。 朝はスーパーのレジ、夜は水商売と あたしが不自由なく暮らせるよう 毎日毎日、働いた。 ある日、母が男の人を家に連れ来た。 相手は母より5つ下の人で、 なかなかのイケメンだった。 その日から母の彼氏と3人で暮らすことになった でもそれが悲劇の始まりだった… 男は働きはしていたが、ギャンブルとお酒で お金を使い、ほとんど家に居た。 すごく嫌だったけど、 今まで頑張ってくれた母が あんなに嬉しそうな顔して笑ってる そんな姿をみてると嫌とは言えなかった でも言っていればこんな事にはならなかった。 中学2年生の秋… あたしのファーストキスと処女が失われた。 それが好きな相手ならよかった… でも違う。相手は、母が連れて来た あの男だ。 腕を縛られ、布で口を塞がれ ヌルヌルしたものを塗られ 無理やり押し込まれた。 痛くて、痛くて、たまらなかった そのまま犯され、あたしの初めては失われた。 それから、 母が生理の日、相手をしてくれない日 そういう日はあたしを犯しに部屋に来た 痛くて、怖くて、震えて 声も出ない… 心でいつも誰かに助けを求めていた でも それでも母のためと我慢し、 母には話さなかった。 そんなある日、あたしが犯されている現場を 母が目撃する。 あたしは必死にドアの隙間から見る 母に手を伸ばす、 でも… 何もなかったかのように 母はドアから離れ、晩御飯の準備を始めた。 そうか… あたしはお母さんに利用されてるだけなんだ 男もやれれば誰もいいんだな… そこから真剣に恋愛するのがアホらしく思え ひたすら部活に励んだ。 1分でも1秒でも、あの家に帰らないため そして、家を出るためにいい学校からの スカウトが欲しかった。
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