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近所に住む、幼馴染のブロンドの髪のアリスが聞いてきた。彼女も適正通知を受け取っているはずだが、特に変なところはなく、前々から進路希望していた職に決まりそうだと先ほど聞いたところだった。
「俺進路希望出してなかったのに」
そう言って、アリスに左手首のリングから映し出されているエアディスプレイ内の適正通知を見せた。
そこに書かれていたのは第一適正の欄に書かれた宇宙飛行士候補生という文字だった。
「宇宙飛行士候補生だって、すごいじゃない!」
アリスが見ていたエアディスプレイを、同じく幼馴染のアフリカ系の血が入っているであろう風貌のマイケルが、エアディスプレイを映し出しているトムの左腕を引っ張って見て
「ほんとだ、宇宙飛行士候補生って書いてある。進路希望出してなくてもなれるもんなんだな」
と、感想を述べた。
そうトムはそもそも進路希望を出してなかったのだ。なんとなく他の普通の仕事に就くだろうと思っていたからだった。
22世紀になっても宇宙飛行士は子供達の人気職業だった。それの適正テストでなんの変哲もないトムが選ばれたのだ。
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