HOME ~この空の下で~

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翌朝。 「マスター、華京院さん」  賢治がまだ準備中のプレートの掛かっている喫茶星月夜に飛び込むと、マスターと華京院はのんびりと朝食のサンドイッチを食べていた。 「兄さんどうした? お嬢ちゃんと一緒じゃないのかい?」  華京院が不思議そうに訊く。 「陽菜ちゃんは学校に行きました。送って行こうかって言ったんだけど、天狗さんに送ってもらうのは校則違反かもしれないからって、自転車で。俺もあとから行くんだけど、ちょっと訊きたいことがあって寄ったんです。華京院さんが今朝もここにいてくれてよかった」 「あたしゃここで客を占う事が多いから、大概ここにいるよ。で、何が訊きたい? 扉はまだ開く気配はないよ」 「俺、天狗なんですよね。だったら飛べますよね」 「は?」  マスターと華京院が同時に目を丸くした。
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