恋はかなわないものなのだ

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「先輩」「後輩」が苦しい 《学校行きたくない、意味が無いんですけど》 大好きな彼氏がいた。ただほんのちょっと些細なことで大喧嘩して、別れてしまった。 人生に絶望していた。学校に行かなくなって、 一言で言えばクズ人間に成り果てていた私は ずっと仲良くしていた先輩に愚痴みたいなメッセージを送っていた。 《なんで生きてるんだろう。》 《お前落ち込みすぎだろ…》 《だってだってだって!!》 自分でも見たことのない親指の動きでタイピングしていく。泣きたい気持ちを抑えながら。 大学生になったばかりの先輩が忙しいのはわかっていたし、自分が相当迷惑なことをしているのはわかっていたのだが、この悲しみに耐えられない、ってのもまた事実だった。 話を聞くのはたった15分だけな、って言われてたのに、もう30分も経っている。 誰にでも優しいのは知っていたけど やはりこの時にも心のどこかで惹かれていたのは間違いなかった。 《とりあえず学校には行け 時間が解決してくれるから》 《でも…》 《言い訳ばっかしてっから前に進めないんだよ。》 《頑張ってみ 話はいつでも聞くから》 「…辛」 あなたの気を引きたいわけじゃない。 まだ元彼のことをひきづっている自分がいる。 だけど、何か離れがたくて、話し終わるのも少しもの寂しかった。 多分別れたから人肌恋しいだけ。 そう思って 《ありがとう》既読 印を確認して、私は布団に潜り込んだ。 「友達」という関係だったらもうちょっと話せたのかな。 そう思ったら、穴ばかりの心に また穴が空いた気がした。
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