案内は突然に

3/4
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
健登は某有名大学に通う大学四年生。 頭脳明晰で要領が良く、国家公務員試験を受け法務省への内定が決まった。 要するに高学歴エリートだ。 更には高身長で韓国アイドルグループにいる人気メンバーのようなルックスも持ち合わせている。 完璧という言葉がとにかく似合うのだ。 私は中堅私立大学に通っている。 カフェでアルバイトをしていて研修中に私の教育係になったのが二つ年上の健登だった。 出会ってから付き合うまでは早かった。 私が仕事中ミスしたときもカバーして、その後は慰めてくれた。 要領が良く頼れる健登にいつの間にか心惹かれていく… 大学1年の冬、クリスマスイブに横浜に行かないかとデートに誘われた。 私 はその頃、なんとなく気づいていた。 「俺と、付き合ってほしい。奥沢さんが好きだ。」 そう言って、健登はスワロフスキーのネックレスをプレゼントしてくれた。 「ありがとうございます…。私も神崎さんが好きです。」 幸せ。 幸せ、とても幸せだ。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!