0人が本棚に入れています
本棚に追加
放課後、私はいつも通り、バイト先の店の前にきた。
(変じゃないかな。真里も可愛いって言ってくれたし。大丈夫だよね)
昨日の今日で、海斗の顔が見るのが恥ずかしく、少しの間店の前で立っていたが、おそるおそる店の扉を開けた。
「あっ!美月ちゃん、こんにち…は」
少し驚いたように、海斗はコーヒーを入れながら出迎えた。今日は誰もお客さんはいない。
「どうしましたか?」
真里が化粧をほどこしてくれたので、少し可愛く見えているとありがたい。
じっと海斗の返答を待っていると、いつものように頭を撫でられた。
「今日は少し雰囲気が違ったから、びっくりしただけだよ」
「似合っていますか?」
「うん。可愛いよ」
とろけるような笑顔で言われて、不安だった心が霧散した。パッと心が晴れて、今だったら、空を飛べそうだ。
「ありがとうございます。今日もお仕事頑張りますね!」
「よろしくね!」
2人で笑い合い、自分たちの仕事を始めた。
最初のコメントを投稿しよう!