第2話

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放課後、私はいつも通り、バイト先の店の前にきた。 (変じゃないかな。真里も可愛いって言ってくれたし。大丈夫だよね) 昨日の今日で、海斗の顔が見るのが恥ずかしく、少しの間店の前で立っていたが、おそるおそる店の扉を開けた。 「あっ!美月ちゃん、こんにち…は」 少し驚いたように、海斗はコーヒーを入れながら出迎えた。今日は誰もお客さんはいない。 「どうしましたか?」 真里が化粧をほどこしてくれたので、少し可愛く見えているとありがたい。 じっと海斗の返答を待っていると、いつものように頭を撫でられた。 「今日は少し雰囲気が違ったから、びっくりしただけだよ」 「似合っていますか?」 「うん。可愛いよ」 とろけるような笑顔で言われて、不安だった心が霧散した。パッと心が晴れて、今だったら、空を飛べそうだ。 「ありがとうございます。今日もお仕事頑張りますね!」 「よろしくね!」 2人で笑い合い、自分たちの仕事を始めた。
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