白衣の天使でいるために

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ネームプレートを確認すると康介の名前が書いてある。 消灯時間はとうに過ぎているので、部屋から明かりが漏れることは無い。 薄暗い病室にそっと入ると、康介の足は固定器具で吊るされていた。 (骨折したのね、ざまぁみろ) 内心毒づきながらベッドに近づくと、スカートの上から太ももを触られた。 「きゃっ!?何すんのよ!」 驚いた香織は、思いっきり康介の顔面をひっぱたいた。 「いってぇ!その声、香織か?」 香織はサイドテーブルの上にある照明のリモコンを見つけると、少し明るくした。 康介は頭や腕にも包帯を巻いている。 「まったく、何してんのよ……」 「バイクで走ってたら車に突っ込まれたんだよ……。そんな事よりさ」 康介は期待の目で香織を舐め回すように見た。 「そんな事考えられる余裕があるなら問題ないわね、個室から出なさい」 「個室しか空いてなかったって言われたんだよ……」 「じゃあ外にいなさい」 「虐待だ!」 「アンタは例外よ、この変態。ナースや女医に何かしたら容赦しないから、それじゃ」 香織は一方的に言うと、病室から出てナースステーションへ戻った。 「どうだった?」 真由美は相変わらずニヤニヤしている。 「真由美、医療プレイでアイツとっちめたいの。協力して」 「オーケー、仕事終わったらうちに来なさいな」 怒りに震える香織を見ながら、真由美は舌なめずりをして笑った。
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