第1章

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「おっはよー」 「うわっ」 かほったら、いきなり飛びついてくるからびっくりしたじゃない。それに、 「おはよう、じゃないでしょ。こんにちは、でしょ」 「そうだった~。てへ」 「も~」 田所かほは、一年生からの友達。いや、親友、かな。そして、家が隣どうしだからよけいに仲良し。 だから、いつも一緒に帰るんだ。ちなみに、今は三月。私の誕生日は四月。クラス替えもあるから、余計にいやなんだ。 「ねぇー。ななってさ、素直だよね~」 「また?」 はぁ。なんか、いつも言われるんだよね。『ななちゃんって素直だよね』って。 「だってさ~。あの問題、簡単だったよ。一年生から四年生のおさらいの二年生レベル。
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