落下

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私は時間にしばられているわけではない。 私の自覚次第で、この空間は破れる。 この空間は…。 私は大きく息を吸った。そして、光に向かって叫んだ。 この空間は、完全に同じ時間が流れているとは言えない!私の思考は先程とは異なるからだ! 私を取り巻いていた闇がそっと、薄くなった。足下から突風が吹いてくる。 私は、広間に放り出された。 先ほどの巨大な穴は、跡形もなく消えている。この穴は、己の欠陥を私に気付かれたこてを恥じて、自ら姿を消したのだろう。
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